推して知るべし

◎フォースオブウィルの前２戦は完全に進路取りの差。２走前に関しては手応え十分ながら直線で行き場を失ってしまったし、前走は最内枠のせいかほぼ下げ切ってから大外という進路。最後の脚は目を見張るものがあっただけに、クビの着差を思うとただただ勿体無いという競馬だ。

どうしてそうなってしまうのかを考えた時、この馬自身の発馬の遅さが一つの要因と考えられる。初手で後手に回らさせることで、どうしても立ち回りが窮屈になってしまう。前走は枠も相まった部分があるが、基本、他力本願な形のレースしかできなくなってしまうのだ。ただ、これはある意味仕方ない。人も馬も、癖というのを直すのはそう簡単なことではないからだ。それを飲み込んだ上で当馬の活躍を見込む場合、今回の10頭立ては非常に大きい。何せ一番後ろになったとしても前走の番手よりは前、当然ながら馬群を捌く難しさも軽減される。基本が後手となる馬にとって、この苦労が無くなるのはとてつもなく大きいのだ。


癖を知る鞍上に戻りベストの中山マイル、上記の通り悪いことが一切ない今回は推して知るべしの一戦。差せる馬場でもあり、母父ステイゴールド×ローエングリンの血統なら道悪を苦にすることも無いだろう。

楽勝を期待している。