昨年と違う点は？

昨年と明らかに違うことがある。それは馬場。エアレーション作業等により、ひと昔前の硬い超高速馬場ではなくなったが、それでも秋の中山開催は基本的に高速馬場。ただ、昨年はシャタリング作業を例年より遅い８月に実施。その結果、開幕週でもソフトな馬場で時計がかかっていた。そういう馬場状態のなかレースが行われ、加えて雨の影響もあり、芝の傷みが早く、特に開催最終週は外からの差し・追い込みが優勢だった。

開幕週から時計の出方を見ると、今年はいつも通りに戻り高速馬場と言っていい状態。台風の影響が心配だったが、土曜２Ｒの芝1200メートル（３歳未勝利）が、重馬場で１分９秒１。この週末は気温が上がり、土曜14時すぎに良馬場まで回復。となれば、１分７秒台、ペース次第では１分６秒台の決着もありえる。土曜のパトロールビデオを見ても、芝の塊がほとんど飛んでいない。基本的には内側もいい状態。余程ペースが速くならない限り、後方・大外からの追い込みは厳しいかもしれない。

◎モズスーパーフレアは、中山で６戦して３勝２着２回。唯一着外だった昨年のスプリンターズＳは、ビアンフェに競り込まれる形で息が入らず、加えて先に述べたように内が傷みタフな馬場状態も向かなかった。それでも直線半ばまでは、後続を振り切って見せ場は作っていた。ハイペースでも単騎で行ければ渋太く、なにより今年の高速馬場はプラス。一昨年のスプリンターズＳでは、前半600メートル32秒8で逃げて２着。ダノンスマッシュに先着している。前走でかすり傷を負い、この中間は在厩調整で臨む形になったが、３週にわたり栗東坂路で好時計をマークし抜群の動き。怪我の功名と言っていいかもしれない。しかも、この馬は真ん中から外の枠を引いた時に好走することが多い。「ハイペースでも単騎逃げ」が条件にはなるが、一昨年２着の実績から狙ってみる価値はある。


〇ダノンスマッシュの前走は案外だったが、元々、間隔を詰めるより開けた方がいいタイプ。高松宮記念を道悪で走った影響も残っていたのかもしれない。正直、個人的には素晴らしい動きには見えなかったが、それでも８分以上の状態にあると判断。実績的にもやはり大本線に取りたい。