見せてもらおう成長の証しを

オークス惨敗の鬱憤を前走の札幌記念で見事に晴らしたソダシ。舞台は違うとはいえ、並み居るＧI古馬勢を同じ距離で一蹴したとあっては、同世代の牝馬には負けられないはずであり、改めて示した能力の高さからも、ここで嫌う理由はない。

ただ、最近３年の勝ち馬が全てそうであるように、オークス組はぶっつけが流行のローテーションだ。もちろん、トライアルを一叩きというパターンが廃れているわけではないが、オークスまでの疲労を完全に癒した上で、ここへ万全の状態で臨むには、特に牝馬ならぶっつけの方が仕上げやすいかもしれない。トライアル組と比べると１ヶ月ほど充電期間が取れるのもアドバンテージとなるはずだ。

そう考えると、ソダシが札幌記念を使ったことにメリットはなく、むしろデメリットとなるかもしれない。大波乱の過去もある秋華賞で歴史が繰り返される可能性も捨て切れないだろう。

◎はアナザーリリックとした。古馬３勝クラスの前走で、桁違いの瞬発力を披露してオープン入りを果たしたが、もうその時点で重賞級の能力を示したはずだ。実際に、先のローズＳの１・２着馬が２勝クラスの条件馬だったことを考えると、その一枚も二枚も上を行くレベルの走りで、当然ながらここでも勝ち負けできると見た。夏に一戦している、という点ではソダシと同じでも、オークスを使っていない馬だけに夏の一戦の意味合いも大きく違う。ここで、春から大きく成長した証しを見せてもらおうではないか。