「総合力が高いのは誰だ？！」

「ステイヤーを探せばいい」
競馬を始めた頃の菊花賞というのは、そんな感覚で楽しめたレースであった。
だが最近はそうもいかない。
そもそもが存在しないのだから探しようがないのである。
では何を拠り所とするべきか。
そこは、やはりオーソドックスに「総合力」に頼るしかないだろう。
そして今年はここで行き詰まるのである。
果たして、このメンバーのどこから総合力を測るのが正しいのかと…

格的には日本ダービー。
だが上位2頭が出走していない上に、そもそも総合力が問われたかというと疑問符が付くレース。
むしろ参考とはならない。

他に何か手頃なレースはないかと右往左往した結果、辿り着いたのは結局のところ皐月賞であった。
確かに内有利のトラックバイアスと不平等な印象の強いレースではある。
だが緩むどころか、向正面半ばから更にペースアップと非常に厳しい流れであったことも間違いなかろう。
そんな流れを自ら演出し2着に粘り込んだという事実こそ、探していた高い総合力の持ち主とするにはふさわしくないだろうか。

気性が勝ちすぎているだけにコントロール面に不安の残る馬ではある。
だからこそ日本ダービーでは溜めるスタイルで挑んだ。
だが、あれでは持ち味が生きないのである。
それこそ皐月賞のようにバテ合いに持ち込んでこそ輝くタイプ。
今回は横山武騎手。
不完全燃焼に終わった前走のことで思うところもあろう。
まず積極的に乗ってくるはず。
日本のトレンドをかき集められた父系に欧州の重厚な血統を重ねられた母。
この距離をこなせるだけのスタミナも内在していよう。
タイトルホルダー◎

これで今年も楽しめそうだ♪