帝王降臨

まずは、ソダシに対しての見解を述べておこう。初のダートが、いきなり頂上決戦という高いハードルとなるわけだが、そもそもダートでの活躍馬が揃う白毛一族にあって、芝でこれだけ走った馬はもちろん初めてであり、白毛という突然変異の中からさらに突然変異したかのような馬。そもそもの血筋を考えれば、ダートで更にレベルを上げた走りを見せるかもしれない。ただ、これまでも想像を超えた走りを見せてきた馬に、いい意味で裏切られる可能性もあることを承知の上で、印は抜けとした最大の理由は、やはり最内枠である。行かないと揉まれる枠だけに、先へ行きたいところだろうが、同型馬たちもそう易々とは行かせてくれないはず。しかも、直線の上り坂の途中にあるスタート地点で、少しでもスタートで安目を売れば、先手を取るにはかなりのダッシュを利かせなければならない。初めてのダートスタートで、理想の形を取れるかどうかは、かなり厳しいのではないだろうか。それでいて、これだけ人気を集めているのなら、馬券も押さえる必要はないと判断した次第だ。

◎テーオーケインズは、６月の大井でその名の通り、帝王の座に就きながら、前走のＪＢＣクラシックは少々不甲斐ない結果。ただ、出遅れも含めて本来の走りができなかったことは確かであり、帝王賞は脚抜きのいい馬場だったものの、基本的に地方の深い砂の適性に欠けていた可能性も捨て切れない。いずれにしろ、仕切り直しのここで、本来の走りを取り戻すことができさえすれば、頂点の座に返り咲くことができるはずだ。