歳を重ねて

ブルベアイリーデは昨年の春まで１４００ｍ戦を中心に使われていた馬。オープン特別では再三勝ち負けになっていたが、重賞となると敷居が高いという競馬を続けていた。そんな馬に転機が訪れたのが３走前、３歳夏のレパードＳ以来となる２度目の１８００ｍ戦だったが、好位追走から楽に抜け出すという、それまでにない勝ちっぷり。続く重賞のシリウスＳでも、同じように正攻法の競馬で伸び負けたとはいえ、重賞ではキャリアハイとなる３着だった。

距離延長により追走に苦労することなく前々で競馬ができるようになったわけだが、デビュー当初は１２００ｍ戦でスピードに任せて逃げていた馬であり、歳を重ねたことにより競馬のバリエーションが拡がったと見ていいだろう。

ここは、そのシリウスＳで伸び負けた相手、サンライズホープも出走してきたが、ちょうどラスト１００ｍあたりで脚が鈍ったことを考えると、１９００ｍは微妙に距離が長かった可能性もあり、１８００ｍならばコンマ４秒のタイム差ほどの力差もないはず。当時より斤量も１キロ軽くなり、１週前に坂路で自己ベストをマークしたように状態の良さも目立つのなら、待望の重賞制覇も見えたのではないか。