未勝利勝ちのインパクト

ここは対戦比較などもほとんどできない難解な一戦。持ち時計で秀でた馬はいるものの、馬場状態やペースで１秒や２秒の違いは普通に出るこの時期の若駒の競馬では、そうアテにはならない。ならば、純粋に未勝利勝ちで強いインパクトを受けた馬を狙ってみたい。

◎マウントベルの前走がそれなのだが、別にトンでもない時計で走ったとか、２着以下をちぎり捨てたというわけではない。ただ、好位で上手に立ち回って、直線でも無駄に動かずに前が開くのを待ち、開くや否やスッと前を捉えて後続の追撃も封じての勝利には、着差には表れない強さを感じた。おそらく鞍上も、ちぎって勝つことが使命だったのならそういう競馬もできたと思うが、テンで競馬にならなかった初戦とは違う立ち回りで、とにかく勝つことだけを目標としたのなら、この着差でいいではないか。しかも、２・３着馬が次走でそれぞれ勝ち上がったように、限定戦としてはかなり質の高いメンバーだった一戦でもある。

問題は、以来の４ヶ月半ぶりとなる点だが、最終追いでオープン古馬を追走して併入に持ち込んでいるように、仕上りの良さのみならず休養を経ての成長も十分に感じられる。この人気で買えるのは今日だけかもしれない。