そうペースを落として逃げるわけには…

ダートに転じて３連勝を飾り、昇級戦の前走でも２着を確保したウィリアムバローズ。前走にしてもスタートに躓かなければ、もっと際どい勝負になったと思えるだけに、ここは断然人気となるのも当然だろう。メンバーを見渡しても、他にハナを主張しそうな馬が見当たらず、仮に絡んで行ったとしても、猫の首に鈴を付けに行くようなもので、ここは楽な逃げが打てると見ていいかもしれない。

ただ、本当にそうだろうか？

仮にウィリアムバローズがペースを落として逃げたとすれば、逆に後続も追走が楽になりプレッシャーをかけやすくなる。そうさせないためには、ある程度、後続にも脚を使わせる形の逃げとなるのではないだろうか。タメ逃げではなく、ビュンビュン飛ばしての逃げではないかと思うのだ。

そうなった時にどうなるか。それでもセーフティリードを保ったまま楽勝するか、さすがに最後は脚が上がったところで後続の餌食となるのか。前者の可能性も高いとはいえ、馬券的には後者のパターンで狙ってみたい。

◎フィニステールもまた、ダートに矛先を向けてからけっして底を見せてはいない馬だ。勝てなかった２、３走前にしても、明らかにペースが不向きだったものであり、もう少し展開が流れてけれれば、というレースぶり。しかし、前走もそこまで流れを味方に付けたわけではないにもかかわらず、桁違いの末脚で突き抜けたもの。先行有利の中京だったのなら、なおさら価値があるはずだ。ここは昇級でも、前述したように流れを味方に付ける可能性があり、怒涛の差しに賭けてみたい。