ダービーでお祭り男たる所以を示す

競馬ファンが待ちに待った祭典、日本ダービー。

未だコロナ過の真っただ中ではあるが、観客の中で熱気溢れるレースが開催されるのはうれしい限り。願わくば、現地での観戦といきたかったが、それは叶わず…。しかしながら、テレビ越しでも現地の熱は伝わってくるだろう。

本命は皐月賞の上位勢からどの馬をチョイスするか迷ったが、ドウデュースに白羽の矢を立てた。武豊騎手が弥生賞と皐月賞で取った乗り方にはいささか思う所はあるが、日本ダービーに向けての不安を拭い切れない面があったと推測を立ててみるとどうだろう。

「デビュー当初からダービーを意識していた」とは武豊騎手が述べていた言葉だが、デビュー戦からマイル路線を中心に使われてきたことで、距離への不安が全くなかったかと考えると、弥生賞では馬混みで控える競馬を試み、皐月賞では展開の読み違いがあったにせよ終い勝負に踏み切ったここ２走は、距離適性を判断する上で確認しておくべき項目だったのではないだろうか。

ここ２走はいずれも負けて強し。特に皐月賞は終始外を回す形で距離ロスがありながら猛然と追い込んできた末脚の鋭さから、距離への不安を払拭するには十分と言える内容だ。そして、状態面でも直前の動きから察するに、皐月賞と時と遜色ないデキ、もしくはそれ以上とも取れる迫力があり、仕上がりの面では何ら不安はないと判断。

２歳チャンピオンとしても、ここ２戦の雪辱を果たすには日本ダービーは申し分ない舞台。お祭り男でもある武豊。安藤勝己氏が持つ最年長クラシック制覇記録を塗り替えるのは、この舞台をおいて他にない。