これぞＶ字回復

本命はスパーダ。前走の京都遠征でまさかのシンガリ負けを喫してしまったが、これには明確な理由がある。この馬、芝からの発走がまるでダメなのだ。前走以前に芝の上を走ったのは加藤士津八厩舎に転厩する前の新馬戦、実に２年１０カ月前のこと。これだけスピードがある馬にも関わらず、当時も掛かりが悪く見せ場も作れなかったことを思うと、こればかりは適性としか言いようがあるまい。『(転厩前所属の)武井先生にも聞いたんですが、やっぱり芝はサッパリだったようで…。１４００ｍという距離を求めて遠征しましたが、その点への考慮が足りませんでした』とは加藤士調教師。続けて『まるで走っていないので疲れは全くありません。東京ならアッサリ巻き返しても良いですよ』とのことだ。

ここは想定段階で４０頭が犇めき合いかなりの除外が出た鞍。１度の除外権利は有していたが、２度受けられる抽選は１９分の６、２９分の５と相当に狭き門だった。週中の取材時には『ここを弾かれると、ダート発走は中山の１８００ｍになってしまうんですよね…』と陣営からは祈りにも似た発言が出ていたが、見事に最初の鬼門を突破。蓋を開ければ他の有力馬が多数除外、見渡しても単騎逃げが見込める組み合わせになり、追い風が吹いてきた印象だ。気合タップリの騎乗が目立つ木幡巧也騎手とも手が合う脚質で巻き返しの態勢は整ったとみえる。

１着→１６着→１着のＶ字回復をその目に焼き付けよう。




相手は絞って３頭をオススメするが、一番のメインは対抗馬とのワイド１点。ヒモ荒れ期待の穴党の方は薄目も含めた３連系で攻めるのもアリか。