京都から神戸へ

近年のこのレースではだびービー組が上位を席巻しているが、今年はそのダービーの最先着がプラダリアの５着。もちろんプラダリアには敬意を表しつつも、勝ち負けになった馬が不在という点ではそれ以外の組にもチャンスは十分ある。

◎はヴェローナシチー。春は京都新聞杯で２着ののち、ダービーに登録したものの賞金不足で出走が叶わず、同じ週の白百合Ｓに出走。ここで勝っていれば、“ダービーに出走できていれば”という思いも残ったはずだが、残念ながら２着に敗れた。

ただ、これは力不足というよりも、レコード決着となった京都新聞杯からの中２週はさずがにキツかったと見るべきだろう。実際に勝ったアスクワイルドモアも、ダービーでは本来の力を発揮できたと言い難い内容だったものであり、京都新聞杯のレベルが低かったわけではない。そして、そのレベルの高さの証明となるのが、３着ボルドグフーシュ、４着リカンカブールが、夏場に結果を出してここへ駒を進めてきたことだ。しかもボルドグフーシュは上位人気の一角を担っているのだから、なおさらだろう。

何より、京都新聞杯は今回と同じ舞台。レコード決着の速い流れをマクって先頭に立つ厳しい形から２着を確保した内容は、勝ち馬以上の能力を示したとも言える。白百合Ｓで賞金を加算できなかったことにより、またしても菊花賞のボーダーラインに阻まれる可能性があることもまた、ここへ向けての仕上げがワンランク上がる要素ともなるだけに、ここは目一杯買ってみたい。