「トラウマを植え付けよ！」

逞しくなったものである。
かつては隣に馬がいただけでも常軌を逸して折り合いを見事に欠くぐらいに不安定だった馬。
それが前走では、1コーナーであれだけ激しい接触があったにも関わらず乱れるどころか、最後まで集中力を切らさず走り切ったのだから驚く。
しかも流れは超のつくスローペース。
それを大外ぶん回しで勝ちかけたのだから精神面だけではない。
着実に地力をつけてきている証と言えよう。
しかも、前走で負かした3着馬はヴィクトリアマイルの4着馬。
今や同馬も牝馬同士であれば、トップクラスの実力の持ち主ということなのである。

この中間より、いよいよサラッと流していた最終追いまでもを意欲的なメニューで消化と、その充実振りは止まることを知らない。
今回に限れば、本気度も斤量差も圧倒的にこちらが有利。
ならば叩いておくべきだろう。

いつか激突した時のためにも、ここは白の女王にトラウマとなるような衝撃を植え付けておくべき。
サトノセシル◎