前走を高く評価

ファンタジーSは５F56秒６～６F１分８秒１の通過タイム。平均ペースよりも速く、好位から掛り気味に早めに動いた勝ち馬、先行した３着馬がスピードの持続力を生かして好走した点を考えても、スプリント戦に近い流れだったと言える。その流れの中を１頭だけマイルのレースをして２着を確保したのが◎オパールムーンだ。次のG１を想定していたかどうかはわからないが、いかにもトライアルといったレースぶりで1頭だけ離れた最後方。４コーナーでは大外を回って上がり３F33秒５をマークしての２着した内容は高い能力を示した１戦といえる。少し大袈裟に例えて言うとレコードで決着した短距離走を、適距離ではない中距離の選手が0.1差に２位に好走したイメージで、一枚上の脚力がなければできない業と言える。単純な対戦比較でもデビュー戦で0.3秒差の３着に下したククナがアルテミスSでソダシの0.3秒差２着だった事を踏まえても、上位人気馬と互角の能力があると考えられる。前哨戦らしいレースをして結果を出し、本番に向けての手応えを掴んでいるはずの名手の手腕にも期待したい。