復活の舞台

オークス以降は勝ち星に恵まれない◎ユーバーレーベン。決め撃ちの脚質故に、どうしても競馬が大味になってしまい及ばない印象だが、その点で言うと中山２２００ｍへのコース替りは個人的には非常に魅力を感じる。基本的には自分で動くのは楽ではない。流れが落ち着きヨーイドンになりがちな東京はもっての外、他コースもコーナーで押し上げるにはそれだけ消耗もさせられる。前が飛ばして流れが味方してくれるのなら相対的に余力も残せるだろうが、それでも『自分で動く』ことは非常にリスキーな乗り方で、少なくとも頭一つ抜けたレベルの馬でないと結果はそう安定しないだろう。

早めスパートが最もマッチするのは、向正面が緩やかな曲線で長い下りになっている中山外回りだというのは昔から持っている個人的見解。多少の速い流れなら逃げ馬でも余力を残しやすく、落ち着いた流れを後ろをから一気に押し上げるのにも他コースより体力を奪われない。ゴールドシップやオルフェーヴルの産駒成績が良いのは持ち前の持久力が活かされている表れと言って良い。

今回は是非とも使ってほしいと思っていた中山２２００ｍ。『馬体重などに捉われ過ぎずにシッカリ攻めた。徐々に上げていけるよう細かな調整に気を遣った昨秋よりもむしろ良いくらい』と陣営が語る状態ならば復活を期待してみる絶好のタイミングだと思っている。