ダート替わりで！

◎グランアプロウソはダートに使ってくるのを手ぐすねを引いて待っていました。勝ち切れなかったのは出遅れや外々を回されるレースが多かったのもありますが、最も大きな理由は本質的にダート馬だからだと考えています。父ガンランナーは先週の優馬プレミアム・フラワーＣでパルクリチュードを推奨したときにも書いたので引用します。

「父ガンランナーはBCクラシックやペガサスワールドCなどG1を6勝したアメリカの歴史的名馬で本国では早くもG1馬を輩出しています。先々はダートが主戦場になる可能性もありますが、母はアルゼンチンの芝のG1勝ち馬で前走の内容からも極端な時計や上がり勝負にならない限りは芝でも走れそうです」。母フィドゥーシアは26戦7勝。芝の短距離で活躍しましたが、ダートでも勝っています。その父メダグリアドーロは米国でレイチェルアレクサンドラ、香港ではゴールデンシックスティという超大物を輩出している芝・ダート兼用の種牡馬で2022年の北米ブルードメアサイアーランキングは3位でした。これならダート替わりがマイナスに出ることはないでしょう。

今の時季の下級条件はダート替りが馬券をとる有効な手段のひとつですが、血統背景とともに注意しておきたいのは枠順です。できることなら砂をあまり被りたくないので真ん中より外の枠が理想だと考えています。昨年、同じ松永幹厩舎の馬でガラリ一変した馬を例にあげるとナンヨーアイボリーの4歳1勝クラス（8番人気、1着）は8枠16番、ギルデッドミラーのNST賞（5番人気、1着）は7枠12番でした。5枠7番は仮に出遅れても挽回がきく枠だと思います。

前走は最後の直線で内にモタれるのを矯正しながらでしたが、まっすぐ走っていれば突き抜けていました。中間の調教ではリングハミに替えて調整されていますが、「モタれる面はマシになっている。ダート替わりに関してはまったく心配していない」と松永幹師です。2勝目をあげるのにここまで苦労するとは予想外でしたが、デビュー戦の2着馬は現3勝クラス、3着馬は高松宮記念に出走するウインマーベルです。芝・ダートに関わらず、能力的に本来は1勝クラスでモタつく馬ではないはずです。

相手にこれといった強敵が見当たらないのであまり妙味がないのが残念ですが、阪神コースで好走歴のある馬を中心に選んでみました。人気薄を連れてきてくれれば、と願って馬券は買うことにします。