名は体を表す

よく立ち直ったものだと思う。

無敗の2歳女王となり、年があけると危なげなくトライアルも勝った。

さぁ、いよいよ本番のクラシック。
3ついけるかも…
おそらく誰もがそう思っていたはずである。

そして、それぐらいのパフォーマンスも見せてきていたのだ。

実際に、その桜花賞でも今まで通りの王道スタイルで一旦は抜け出している。

ただ化け物がいた。
アーモンドアイという…。


並ぶ間もなく置き去りにされる。
負けたことすらなかった身の上からすれば、
ショッキング以外の何モノでもなかったであろう。

その後に、しばらく不振に陥ってしまったのも仕方がないように思う。
むしろ、そのまま沈んでいくのが自然。


だが彼女は盛り返してくる。

昨年のエリザベス女王杯を皮切りに、
今年に入ると牡馬相手の大阪杯、再びエリザベス女王杯と3つのタイトルを加えてみせた。

まるで絶対女王の座へと辿り着いてしまったライバルとは違う肩書きを手にして、
もう一度対等な立場で戦うために…。


ただ加害者というのは被害者の思いとは裏腹に、さほど印象には残っていないもの。

一足先に引退。
彼女が願ったであろう直接対決によるリベンジの機会は、とうとう叶わなかった…


ただ、それもあるからこそ、
ここは負けれないだ。

次世代で産駒にヒケ目を感じさせないためにも、絶対女王が獲れていない有馬記念というタイトルをもう一つ増やしてやろうじゃないか。


それに今のままでは普通のライラック。

その名の通り、幸運の象徴となるためには5片の花びらが必須。

そう、ここで5つ目のG1奪取してこそラッキーライラック。

ここまで一頭の競走馬を心の底から応援したいと思ったのは初めてかもしれない。