可能性に賭け

かつてのような「この馬が出るなら」といったスペシャリストといえる存在がなく、Ｇ１シーズンになると頭を悩ませる。ノールックならナムラクレアに◎だが、内を通った馬が上位を占めたとはいえ昨年のスプリンターズＳでの敗戦は気になる。いい勢いで直線伸びて来たところ、登り切る手前で脚が鈍り、再びフラットな地点で再度の加速。中山コースの急勾配はこの馬向きではないように映る(こういうことを書くと、あっさりと決まるのもあるあるか)。
そんな中で隠れ？スペシャリストと思えるがのピクシーナイトだ。１２００メートル戦を使い出してＧ３で０、１秒差２着、Ｇ２同タイム２着、そしてスプリンターズＳを快勝とタイトル奪取に僅か３走で辿り着いている。同年末の香港スプリントは人間ならトラウマになるレベルの事故で、この復帰３戦を見ると精神的なダメージはかなりのものかも知れない。ブリンカーを着用した最終追いの映像から効果の方は判断しかねるが(年齢を重ね以前ほど動かなくなっている可能性も)、矯正する馬具としては一変があるほどの強いアイテムであることは確か。奇しくも一昨年と同様に２枠からのスタート、お膳立てとしては悪くない。