１６年振りの戴冠へ

２００７年のダイワメジャーでの勝利を最後に、長らくG１タイトルから遠ざかっている上原博厩舎。重賞タイトルこそあるが、大舞台での実績は久しくなかった。

しかし、今年は楽しみなラインナップで年末の競馬を迎えている。まずは阪神JFのキャットファイトだ。新馬戦は若さを見せるなど完成度の差で劣ったが、叩き２戦目で初勝利を挙げると続くアスター賞で圧巻の走りで２連勝。小頭数の割に馬群がばらけて捌きやすい競馬となったことは確かだが、間から抜け出す脚とその後に後続を置き去りにしてレコード勝ちを収めるなど、１戦ごとの良化が急なのも素晴らしい。

前走後は阪神ＪＦ１本に絞って調整。牧場側とも連携を取り合いながら調整を進めてきたため、帰厩した当初から体はある程度仕上がっていた。この中間の動きも素軽く、最終追いも申し分なし。厩舎スタッフもかなり手応えを感じている様子で開口一番から好感触だった。
「久々だけど、凄く状態はいいですよ。見た目は華奢で非力な感じはするけど、確実に使うごとに良くなっています。関西への輸送をこなせるかが鍵ですが、体調面の良さをしっかり出せれば好勝負になっていいデキにあると思います。」と状態に関しても申し分なし。

本年度の締め括りへ、１７年ぶりのＧ１制覇で勢いをつけたい。