最高の舞台か

　ジャパンカップを制したのは世界ランキングで１位を獲得したイクイノックス、２着には牝馬３冠を達成したリバティアイランド。引退などもあり有馬記念にはその顔はないが、そこで３、４着したスターズオンアースとドウデュースは参戦しており、真っ向勝負で挑んだレースぶりは例え負けたとしても非常に内容としては濃く価値のあるもだったと思う。いえばドウデュースはそもそもがイクイノックスに土をつけた数少ない実力馬であり、主戦の武豊騎手に戻るなら当然主役級の扱いが必要だろう。本命ー対抗の線は考えた。　
　だが狙ってみたい馬が見つかったとなると、その可能性に賭けるのは予想家の性…と紙面上のコラムでは書いたものの前日の午前１１時現在で単勝で２番人気の高い支持。凱旋門賞の内容からすると力量的にはシャフリヤール辺りとそれほど変わらず、個人的な想定としては５～６番人気をイメージしていたが。泣き言をいっても仕方なく次へ。この馬の特性をいうとおそらくは「抜群の瞬発力」といえよう。その根拠が２走前の宝塚記念で見せた脚だ。直線で外に進路を求めたが塞がれてそこから内にコースを切り替えたが、この時点で残り２００メートル付近。Ｇ１というレベルを考えると致命的といっていい不利で、そこからトップギアに上げての２着には驚かされた。今回は舞台が阪神の内回りから中山の内回りへ、勾配はよりきつくなり約５０メートル直線も短くなる。もってこいの舞台だろう。あとはいたづらに動かず最後の直線に賭ける形に持ち込めればだ。グランプリ男の池添騎手、ベテランの手綱捌き期待したい。