不当な人気薄

いまだ混沌としている感のある３歳牡馬のクラシック戦線。トライアルを前にして、すでに皐月賞への直行を決めている有力馬もいるが、この弥生賞とスプリングＳの結果で勢力図も大きく書き換えられる可能性も高い。それだけ抜けた馬も確かだからこその状況なら、ここは迷わずに穴を狙ってみたい。

◎はコスモキュランダとした。

未勝利卒業に４戦を要した「非エリート」だが、叩き上げて力を付けてきた馬。未勝利勝ち後に挑んだ京都２歳Ｓでは、８着と重賞の壁に当たったように見えるが、出負けして後方から勝負どころで外を回って進出し、直線を向いて“さあ、これから”というところで挟まれて、急ブレーキを踏まざるを得なかったもの。道中で同じような位置と手応えから、対照的に巧く馬群を捌いた勝ち馬とは、明らかに着順や着差ほどの力差はなかったはずだ。自己条件に戻った前走も、出遅れての大味な競馬となりながら最後は勝ち馬をクビ差まで追い詰めての２着。２走前の勝ち馬が人気の一角シンエンペラー、そして前走の勝ち馬がこれまた上位人気のファビュラススターなら、ここは不当な人気薄でななかろうか。

あくまでも、スタートを決めて流れに乗ることが前提とはなるが、フルに力を発揮できた暁には、本番への出走権獲得以上の結果もあっていいはずだ。