必要なのはとにかくスタミナ

同じ舞台であった土曜最終レースの予想でも触れたが、中山外回り２２００ｍというのはかなりのスタミナを要するコースだ。有馬記念で使われる内回り２５００ｍはコーナーが６つということもあり、距離の誤魔化しも利きやすいのだが、それより３００ｍ短いにもかかわらず、確実にこちらの方が長距離適性を要求されるのだ。まして、道悪ともなれば、３０００ｍ級のレースにも対応できるだけのスタミナが不可欠となるのではないだろうか。

断然人気となりそうなアリストテレスは、３０００ｍの菊花賞で無敗の三冠馬をあそこまで苦しめたのだから、スタミナの点では全く問題はない。しかし、夏場から２戦使われてピークの体調で臨んだ菊花賞と、そこでの激走から一旦馬体を緩められて仕上げ直された今回とでは、デキそのものが違うはずであり、あそこまでのパフォーマンスを求めるのはどうかと思う。

◎はタガノディアマンテとした。前走のステイヤーズＳは、◎を打った身としては全く驚けない２着だったが、途中からハナに立つというレース運びには正直驚いた。鞍上の好プレーとも言えたのだが、逃げる競馬を一度も経験していなかった馬が、あそこまで粘るとは。しかも勝ち馬に格好の目標とされた分のアタマ差負けなら、勝ちに等しい評価を与えていい。中間にノドの手術をした効果もあったとのことだが、見せ場止まりだった３歳時の菊花賞と比べても、相当レベルアップしていると見ていいだろう。スタミナ勝負となる舞台は願ってもいない好条件であり、一発の期待をかけたい。