蒔いた種を刈り取るべく

過去２年はタイトルホルダーがここでの勝利をステップとして春の天皇賞に臨んだが、２年とも２着だったのがボッケリーニ。目の上のタンコブが引退しただけでなく、今年はＧI馬自体が不在のメンバー構成であり、チャンス到来と判断されての断然人気だが、とにかくこれだけ２着の多い馬なら、８歳という年齢的な上積みの乏しさも加味して疑ってかかるべきだ。

◎はアドマイヤハレーとした。

年明けに３勝クラスを勝ち上がって重賞初挑戦となった前走のアメリカＪＣＣではシンガリ負け。敷居が高かったと言われればそれまでだが、中１週の強行軍だったのに加え、道悪で気持ちが前に向かず途中からハミを取らなくなってしまったものであり、まったく力を発揮できなかった一戦だ。

実はその前走でも◎を打ったのだが、その根拠はやはり２走前の強さ。大逃げを打った馬の首に鈴を付けに行く競馬で、後続の目標となりながらも押し切る着差以上の内容だった。当時に騎乗していた丹内騎手に手が戻り、同様の積極的な運びができれば、一泡吹かせても不思議はない。蒔いた種を刈り取る機会が、以外に早く訪れたと見た。