過渡期

昨年のJRA賞で「該当馬なし」に最も票が入ったのが最優秀スプリンター部門。私も投票権を頂いているが、該当馬なしに投票した。頂点を制した馬が２頭いるとはいえ、それらが格の落ちるレースでコロッと負ける辺りが今のスプリント路線が混沌としている証明。勝ち切れないナムラクレアが最も強い印象を持つくらいで主役と呼べる馬など存在しない。今はロードカナロアのような絶対的な王者が待たれる過渡期、そんなタイミングだからこそ香港の◎ビクターザウィナーで勝負になると考えた。前走が初重賞勝ちで一見の実績は地味に映るだろうが、ここまで戦ってきた相手は香港でもハイレベルな香港スプリント路線でもトップレベルの馬達。むしろそれを打ち破った前走のG１勝ちは、勢力図の塗り替えが実ってきているとの判断もできよう。今の日本馬の情勢を思えば格上感すらある存在。世界の走りに期待する。

相手は言うまでもなく難解だが、時計勝負は考え難い曇天の中京。単純なスプリントの能力以上に、タフさを兼ね備えた馬達を評価し組み立ててみた。