裏番組ならではの好勝負

フェブラリーＳが、世界最高額の賞金を誇るサウジカップの裏番組となってしまったのは、５着でも１着賞金を上回るのだから仕方のないことだが、この大阪杯もまた、芝中距離のトップホースがドバイターフとシーマクラシックへ流れることにより、完全な裏番組と化している。ＧIへ昇格して10年を待たずしてのこの状況には、少々寂しさを感じるが、だからと言って馬券的につまらなくなるわけでは決してない。むしろ、多くの馬にチャンスが生まれる混戦となって、面白いとさえ感じられるではないか。

◎はローシャムパークとした。

体質面の問題で出世の歩みこそ遅れたが、タイトルホルダー以下に完勝した昨年のオールカマーで、ＧIレベルの能力は示したと言える。続く香港カップで即座に結果を出すことこそできなかったが、調整の遅れでけっして万全の状態ではなかったことを考えれば、大目に見ていいだろう。基本的には馬の成長に合わせて無理のないローテションを組んできたように、立て直してのＧI再挑戦であれば今一度注目してみたい。少なくとも、それ以降の勝ち鞍がない昨年の皐月賞馬とダービー馬が押し出されての人気となるメンバーレベルなら、タイトルに手が届いて不思議はないはずだ。