弾みをつけて本番へ

人気を分けるであろうソウルラッシュとセリフォスは、ともに暮れの香港以来の休み明けで、大目標である安田記念へのステップレース。他馬に付け入る隙があるとすればそこだろうが、ここで恥ずかしいレースをしているようでは、いくら叩き台であっても本番に赤信号が点るはずだ。実力的に甲乙つけ難い２頭だが、中間の熱心な調整から、勝って悲願のＧI獲りを目指す構えのソウルラッシュを◎とした。

松山騎手の落馬負傷により、急遽手綱を取ることになった団野騎手。過去に騎乗経験がないのは少々不安だが、昨年はファストフォースで高松宮記念を勝ったＧIジョッキーだ。自身のステップアップのためにも、貰ったチャンスをモノにしてほしいし、これで少しでも人気が下がるようなら、思った以上の好配当になる可能性もある。昨年マイルＣＳのナミュールのように。

６歳という年齢を考えても、残されたＧII制覇のチャンスは少なく、秋には現３歳馬など新興勢力も加わってくる。それだけに、過去２回とも存分に走り切ることができなかった安田記念が、本当にラストチャンスかもしれない。そしてそのチャンスをモノにするためにも、ここで勝って弾みをつけたいところだろう。