史上初の無敗の牝馬三冠馬誕生！

ファンの皆さんもご存じのように京都の内回り２０００メートルという舞台は紛れが生じやすいのですが、同世代の牝馬の中ではポテンシャルが１枚も２枚も上と見て◎デアリングタクトとしました。道悪で大外一気を決めた桜花賞も強かったのですが、特にオークスは最後の直線で馬込みを捌くのに手間取りながら、レース史上最速の３３秒１の末脚による差し切り。着差は僅かでしたが、内容的には完勝だったと思います。ちなみにオークスを上がり最速で勝った馬の過去１０年の秋華賞の成績は【５０００】とパーフェクトです。

久々を不安視する向きもありますが、近年はアーモンドアイやフィエールマンに代表されるように牧場とトレセンでの育成、調教技術の進歩により休み明けが割引にならないケースは少なくありません。「ひと回り成長した馬体に見合ったトレーニングを課すには前哨戦を使うよりも、ぶっつけ本番の方がいいパフォーマンスを発揮できると判断しました。思い通りの調整ができたし、春先に比べて気性も大人になりました。ゲートさえ決まれば能力を発揮できるし、結果はついてくると思います。枠はゴチャつくのが嫌なので真ん中くらいが理想ですね」と杉山晴師。願い通りとはいきませんでしたが、包まれる心配のない好枠でしょう。

典型的な逃げ馬が不在とはいっても秋華賞はタフな流れになることも多く、過去１０年中８回はレースの上がりが３５秒台になっています。相手選びは本線にする馬を決めにくく難解ですが、総合力の高い馬を狙ってみます。紫苑Ｓからは完璧に立ち回ったマルターズディオサよりもゲートが一息で内が有利な馬場状態で外々を回る形になったウインマイティーと窮屈なレースになったミスニューヨーク。オークス直行組から先行力があって崩れるイメージが湧かないウインマリリン、ローズＳは１勝馬が２着でレベル的に少し疑問があって成長をあまり感じなかったクラヴァシュドールと右回りの走りに少し違和感のあるリアアメリアは押えに回します。特注は前走の勝ち時計がローズＳとコンマ１秒差で上がりはリアアメリアを上回るソフトフルートです。