キズナ以来の、を目指す精鋭たち

過去１０年の表からは消えてしまったが、このレースを勝ったキズナがダービー馬となったのは２０１３年のこと。関西馬にとっては、本番へ中３週とはいえ２度の長距離輸送が強いられる青葉賞からの臨戦よりも、中２週でもこちらを使う方が、少なくとも本番の体調を整えやすいと言えるだろう。そのキズナ産駒が５頭もラインナップして、父の後を追う構えだが、◎に抜擢したのはアドマイヤテラだ。

デビューから２連勝を飾って皐月賞への出走権獲りを目論んだ前走の若葉Ｓでは、４着と敗れてしまったが、内有利のトラックバイアスを生かした上位３頭とは対照的に、枠なりに外を回らざるを得なかった状況での結果は、けっして力負けではない。父レイデオロのダービーの如く、向正から一気に動いて見事に立ち回って見せた２走前のように、操縦性自体は高く大トビでも不器用なタイプではない。勝ってダービーへ、そしてキズナ以来の…という可能性から逆算すると、今回のメンバーではこの馬しかいないのではないだろうか。