ラストチャンス？！

夏場は高齢馬の激走例も多いとはいえ、芝のスプリント重賞で９歳馬というのは出走するだけでも稀だろう。そのトゥラヴェスーラに渾身の◎を打つ。

骨折による長期の休養もあって本格化が遅れた馬だが、初めて高松宮記念に駒を進めた６歳時から８歳の昨年まで３年連続で掲示板に載ったのは、実力なくしてできない芸当だ。しかも、６、７歳での４着から８歳でひとつ着順を上げての３着。９歳を迎えた今年は体調が整わず出走できなかったが、現役続行で元気な姿を見せてきたのなら、衰えの不安もないだろう。

ただ、時計面で限界のある馬で、高速決着が多いサマーシリーズではこれまでも目立つ実績を残していないが、中間に警報級の降雨があり当日も終日の雨予報となるのは開幕週の馬場ながら願ってもない状況。何しろ、高松宮記念での３年連続好走は、それぞれ重、重、不良馬場でのものであり、重馬場だった今年も出走できていれば…とすら思えたほどの道悪巧者。いまだ手にしていない重賞タイトル奪取へのラストチャンスと見る。