今年のメンバーなら格など不要

年に２鞍しかない中央のダートＧIらしく、波乱決着もあるとはいえ、基本的には格がモノを言うレースで、実際に例年はダートのＧIホースがズラリと顔を揃えての豪華メンバーとなっている。ただ、今年もＧIホースたちがラインナップしているとはいえ、中央でのＧI勝ちがあるのは一昨年の覇者であるインティのみで、あとはメンバーやタイミングに恵まれて交流ＧIを勝った馬ばかりである。であれば、そこまで格を問う必要はないのではないか、ということが今年の検討における大前提だが、ＧIはおろか重賞勝ちの実績すらないソリストサンダーを◎に抜擢したのも、その大前提ゆえのことだ。

何より、前走の門司ステークスが強かった。ハイペースを早めに動いて４角先頭。直線では２着馬に一旦は前に出られたが、そこから差し返しての勝利は、斤量差を考えても重賞級の勝ちっぷりだったと言える。３走前にはオーヴェルニュ、２走前にもサンライズノヴァと、今回も出走している相手に敗れているが、ともに仕掛けのタイミングの差で敗れたものでけっして力負けではなかったもの。目下の充実ぶりをもってすれば、今年のメンバーなら主役を張れるのではないかと思うのだ。