相手も捻るよ

◎コスモキュランダは皐月賞の前から陣営が『 菊花賞向き』と評していた馬。根拠として心肺機能の強さ。攻め馬で乗る感じ、ラップ14秒程度であれば恐らくどこまで走ってもバテないと陣営は語る。良い意味でスピード感のないフットワークな訳だが、そんな心肺機能に加え、馬上からのGOサインにとても従順であるのもこの馬のセールスポイント。一連のレースを見返せば分かる通り、反応が素直な分だけ常に捲りのようなレースになっている。言ってみれば操縦性がめちゃくちゃ高いのだ。これらを総合して考えると、ダービーやセントライト記念の負け方も案外アッサリ腑に落ちる。見返すべきは伸び負けた先述の2戦ではなく、超ハイペースの皐月賞でも上がり34秒2をマークした点なのである。

ダービーは皐月賞と比べて5秒近く遅い流れ。向正面から果敢に攻めたが、そもそもヨーイドンの流れでは好位内々で溜めた馬に勝てるはずがない。セントライト記念にしても開催通じて高速馬場の中、レース上がりは34秒6。レースを動かしたコスモキュランダと、それにまんまと乗じたアーバンシックとの0、3秒差は今回の舞台に於いて無いに等しいだろう。

狙い通りの調整を積み体調も万全のようだし、ダービーにはいなかったメイショウタバルがいて、更には馬場も渋る状況なら、相手の土俵で戦った前2戦は評価対象外としていいはず。類い稀な心肺機能を武器に最後の一冠奪取といこう。



あまり勢力図が変わっていないとはいえ、ダービーとはレースの様相がまるで違うなら相手も捻って考えるべき。実質的な世代最強馬であるジャスティンミラノに僅差で敗れた新馬戦以外に恥部がない〇ヘデントールが大本線。(大きな声では言いづらいが、青葉賞の敗戦はオシェア騎手の拙さによる所が大きく度外視している)。

そして母父サドラーズウェルズのドゥラメンテ産駒▲ミスタージーティーを大穴に指名。皐月賞＆ダービー惨敗から菊花賞で2着したサトノルークスの半弟。前哨戦でもう少し気を吐いて欲しかったきらいはあるが、春からの臨戦は兄によく似ている。成長力があり大舞台でも格負けしない母系と、道悪でのドゥラメンテの爆発力に爆穴の期待を懸けたい