夜明け

フェブラリーSが初めてのダート。過去には数多の芝の実績馬がこの転戦に挑んだが、馬券内に好走したのは2001年のトゥザヴィクトリーの3着のみ。シンボリインディやカレンブラックヒル、グランプリボスといった芝のマイルG1馬を始め、キングヘイローやローレルゲレイロといった快速G1馬も壁を超えられなかった。唯一、壁を超えたと言える先述のトゥザヴィクトリーが次走のドバイWCでも2着に快走したことを思うと、この壁を更に一歩超えた馬である◎ガイアフォースの可能性は計り知れないものがあるだろう。

まぁ確かに近年はサウジにドバイと路線の開拓が拡がり相手関係はやや手薄だったかもしれない。ただ、それまでガイアフォースが歩んできた道を思うと、マイルという距離は決してベスティスタンスでは無いはず。発走地点が芝という点では走りやすい部分はあったかもしれないが、遡れば芝の中距離でキャリアを積みセントライト記念を勝った馬。単純な距離はチャンピオンズカップの方が合っているはずなのだ。レモンポップを始め前々が持ち味の馬が揃った今年の組み合わせは昨年以上のペースを想像させるし、いかに前が止まりづらい中京とはいえ、最後は昨年以上に体力が必要な直線の攻防になるはず。そこで生きてくるのがこの馬が積み上げたキャリアではないか。そんなスタミナで勝負ができるならば懸念される大外枠も恐るることない。

さぁガイアの夜明けに乗り遅れるな。