桶狭間で天下統一

ここ数年のスプリント界は、春秋のＧIで勝ち馬が猫の目のように変わる戦国ムード。ある程度、上位が固定化されたメンバーとなっていながらのこの状況は、それだけ上位の力が拮抗していることを示している。今回も過去に頂点を極めた馬が揃いながら、“無冠”の馬に人気が集まるのも何かわかるような気もするが、別に“頂点を極めたこと”がマイナスになるわけでもなかろう。

◎はルガルとした。直近の国内ＧIである昨秋のスプリンターズＳを勝ったが、大敗した昨年の高松宮記念はレース後に骨折が判明したものであり、前走の香港も初の海外遠征で出遅れてしまったのであれば情状酌量の余地がある。当然ながら、２度のＧI大敗が評価を大きく落とす材料にはならないだろう。

以来のぶっつけで臨むのは、スプリンターズＳと同じパターンであり、パンパンではないにしろここ数年よりも良好な馬場であれば、内目の６番枠も絶好枠と見ていい。テーマは天下統一。スプリント界を鎮める走りに期待した。