王政復古の大号令

王者◎マイネルグロンの復活に期待。昨年の当レースでの敗戦から1年がたってしまったが、昨年はレース中に故障を発症しての６着であり、残念ながら競走中止となっていまった暮れの中山大障害は飛越で落ちるまでずーっと引っ掛かっていたり、存分に力を出し切って負けた訳では決してない。そもそも昨年の中山ＧＪは、前哨戦で勝った阪神SJのレース中に捻挫を負って、それをケアしながら挑んだ一戦。結果的に屈腱炎を発症してしまった辺り、かなり難しい調整だったことは言うまでもないところ。幸いにも軽症で秋には復帰が叶ったが、春のこともあって陣営が選択したのは平場での復帰だった。１１月頭の復帰から本番まで２カ月近くあったことでグングン仕上りが進んでしまい、それが実戦での力みに繋がってしまったのは陣営も反省点として挙げるところ。結果的にはリズムを崩した昨年の春から調整が難しくなり、本来の力を発揮するに至っていないのが実情だ。ただ、この馬が強運なのは、昨年の屈腱炎が軽傷で、前走の落馬も大きな怪我無く済んだこと。無事是名馬とはよく言うものだが、名馬が名馬たる所以の一つなのは間違いないだろう。

今回は上記の経験を踏まえ目標を一本に絞っての調整過程。着実に階段を昇るように仕上げられてきた。金曜のスクーリングでどの程度気合を乗せるかは石神騎手の判断に委ねることになるだろうが、前走がスクーリング段階から本気になってしまったという経験を経ているだけに、今回こそは良い塩梅で収めてくるものと信じたい。

待ちに待った王者の復活をその目に焼き付けよう。