１点突破

オークスに出走していた馬が12頭。そこで10着、4着だった2頭が両トライアルを危なげなく勝利し、脅威となり得そうだった上がり馬2頭も除外となった。デアリングタクトの偉業達成が濃厚な様相だが、予想の観点でも絞って考えなくてはなるまい。

当然ながらオークスが予想のベース。それに京都内回り、枠順、血統、体調などのエッセンスを加えると、デアリングタクトの相手に最も相応しいのは◎ウインマイティーに他ならない。

デアリングタクトには２戦２敗だが、近い位置から追い出して1、5秒も離されたエルフィンＳに対して、オークスでは僅か0、2秒差。共に決め手の差は感じさせたものの、距離が延びたオークスで自ら動いていけたことが大きい。動き出しのタイミング一つで戦えることを目に見える『着差』で証明できたからだ。デアリングタクトが差し届いたのを東京の長い直線と自身の脚力を生かせる速い馬場があったからと考えれば、真逆とも言える今回のロケーションでどうなるかは分からない。

紫苑Ｓは度外視レベルのロスある競馬で、本番前の一叩きと割り切ってしまえば目を瞑れるし、当然ながらここへ向けての上積みは加味して良いはず。更には戦いやすい内の好枠、雨で渋った馬場状態も父ゴールドシップの血が騒ぐというもの。ハッキリ言って悪い材料がほぼ無いだけに、唯一頭の逆転候補として期待してみたい。