素直に考えてみた２

ファンの方々にとってはどうかわからないが、予想を生業としている身にとっては、マーメイドＳは最も難しい重賞のひとつである。直近に大きなレースがなくビッグネームが不在のメンバー構成、ハンデ戦、馬場の読みも難しい梅雨時等々、難解となる要因を挙げればキリはないが、今年もまた何に◎を打つか（◎が来たとしても相手が抜けちゃったりするのだが）で頭を悩まされる一戦だ。

ただ、近年の傾向でハッキリしているのは、前走で条件戦を使っていた馬がハンデにも恵まれて好走しているということ。過去１０年で半数以上の１２連対、しかもそのうち１０頭までが“まだ条件級の身だった”のなら、そう難しく考える必要はないだろう。

◎は、前走が条件戦でいまだ条件級の５頭の中から、イズジョーノキセキを指名した。３歳春の時点でもチューリップ賞４着や忘れな草賞２着などの実績があった馬だが、あと一歩のところで桜花賞にもオークスにも出走できなかったとはいえ、それなりの能力を示していた。近走では使われながら馬体が増えているが、これは充実の証し。前走にしても、牡馬相手にハナ差２着なら、牝馬ＧIIIでは楽に足りる走りである。それでいて、５２キロの恵まれたハンデなら狙わぬ手はない。思ったよりも人気を集めてしまったが、ここは素直に買ってみたい。