真の女王

初の８冠のかかったアーモンドアイ。昨年に圧勝した天皇賞秋で、休み明けは６勝、歴史的な偉業を達成するのは今回が最大のチャンスと考えられて当然だが、同じように休み明けで最大限の力を発揮できているのが◎クロノジェネシスだ。これまで２カ月半以上の休み明けで３戦３勝。昨年の秋華賞と今年の京都記念では昨年のジャパンC２着のカレンブーケドールに完勝。更に宝塚記念では２着キセキに１秒もの大差勝ち。その３戦すべてが＋20キロ、+12キロ、+10キロと大幅に馬体を増やしての出走だった。逆に３才時からは叩き２戦目以降で馬体を減らしたレース全てでパフォーマンスを落としている。典型的な使い減りするタイプとみていいだろう。これまでの全11戦で最低体重のワースト1、２がオークスと桜花賞の２戦。詰まった間隔で出走する春のクラッシックは最悪の条件だったと言えるが、その中でも２戦ともに３着と結果を出したのが高い能力の裏付けだ。そして今年の宝塚記念では464キロとデビュー以来の最高体重、G１春のグランプリで２着に１秒もの差を付けた圧勝劇は馬場の巧拙云々よりも絶対的な能力の違いを示したものと結論付けた。追い切り後の馬体重で478キロなら輸送で減っても前走と同じ程度では出走できるはず。本格化なったこの馬が女王アーモンドアイを打倒する可能性に期待したい。