２歳チャンプに劣らぬ性能

牡馬と牝馬の２歳王者が揃い踏んでレース史上最高とも言える好メンバー。その２頭とも、それぞれ皐月賞と桜花賞が能力評価に瑕が付かない負けて強しの内容だったものであり、一騎討ちの様相も頷ける。ただし、激走後の、中２週と中３週。割り引くまではいかなくとも、前走以上のパフォーマンスを望むことも厳しいのではないだろうか。

◎はノーブルロジャーとした。

昨年11月、この東京マイルでのデビュー戦は、スローな流れを２番手で折り合って抜け出すセンス十分の勝ちっぷり。ペースゆえに走破時計は平凡だったが、相当な可能性を示す内容であり、性能の高さを証明したのが続くシンザン記念だったろう。相手強化のみならず、初戦とは一転して出入りの激しい流れで揉まれる形。それでも直線で外へ持ち出されると、一頭だけ次元の違う脚で突き抜けたのは、その時点で世代のマイル王者となる資格を得たと言えるレースぶりだった。

ただ、前走の毎日杯では２着を守ったとはいえ、勝ち馬に１秒突き放されたもの。評価が下がるのもやむを得ない結果となってしまったが、勝ち馬との差は道悪適性の差だったと見るならば、いい意味での人気のカモフラージュになると北叟笑むのは私だけだろうか。この人気だからこそ、大きく勝負してみたい。