スタートさえ決まれば！

◎インユアパレスの巻き返しに期待します。前走はスタート後に躓いたことに加えて逃げた馬と2番手の馬で決まる馬場と流れでラストは差を詰めたものの4着まで追い上げるのが精一杯でした。まずは2走前の初ダートのときに優馬プレミアムで推奨したときの文章を引用しておきます。

「インユアパレスに期待します。最初に産駒が大活躍中の父パレスマリスについて書いておきます。2023年12月17日にダーレー・ジャパン・スタリオンコンプレックスに種牡馬として導入が決まったのですが、その日は奇しくも朝日杯FSと同じ日で産駒ジャンタルマンタルが勝ちました。これだけでも大きなアピールでしたが、年明けのシンザン記念でもノーブルロジャーがデビュー戦に続く連勝を決めたことで一気に注目を浴びる存在となったのは周知の通りです。

現3歳世代の6頭から2頭の重賞勝ち馬を輩出したことや、春の天皇賞など重賞3勝のジャスティンパレスや昨年のステイヤーズS勝ち馬アイアンバローズの半兄でもあり、日本の芝への適性が高いのは間違いないところでしょう。自身は米国でダートG1のベルモントS（12F）とメトロポリタンH（8F）を2勝していますが、本国でもストラクターがBCジュヴェナイルターフを勝っています。

ただ、今後に日本で誕生する産駒が軒並み芝馬で重賞レベルとは考えにくく、“平均への回帰”もあると予想されます。おそらくダートを主戦場にする馬も出てくるでしょう。

そこでインユアパレスも芝で切れ負けしているのでダートの方がいいのではと考えました。前走を見ると道中は掛かり気味で追ってから一瞬は反応したものに最後に止まっているのでマイルも長い印象です。中間の坂路では体重の軽い見習い騎手が乗っているとはいえ、坂路で48秒台が出ているのでスプリント戦にも対応できそうです。母クイーンズターフはディープ産駒ですが、ダートの1400と1200メートルで2勝しているので条件替わりでアッサリもあると思います」

このレースでは楽に先手を奪って後続を寄せ付けない圧勝でしたが、勝ち時計も優秀でした。同じ日の2勝クラスをインユアパレスより0.6秒遅い時計で勝ち上がったロードラディウスは次走の阪神1400メートルの3勝クラスも快勝しています。更に2着ローガンパスとハリウッドブルースは次走で勝利、4着リリーエクスプレスも3走後に勝っているのでレースレベルも高かったことが分かっています。川田騎手に乗り替わって人気にはなりそうですが、スタートさえ決まれば古馬相手でも勝機は十分でしょう。