忘れた頃に

　天皇賞を鮮烈的な勝ち方をしたドウデュース。ラスト11秒１ー11秒１ー11秒５をＧ１という最高峰の舞台で大外から撫で切ったのだから恐れ入る。今回もとてもペースが流れそうになく、この馬の最も得意とする競馬になりそうだ。ケチをつければ不向きな状況では取りこぼしたり、連勝を重ねられたのは２歳の時のみと圧倒的な差は示されてはいない。先の天皇賞にしても内の有力馬がゴチャつく中、なんの障害もなく外から理想的な加速を得られての勝利とも解釈は出来る。
　で本命はゴリアットかい！との総ツッコミは覚悟。速い時計の決着はどうか、瞬発力に関しても怪しさが残る。父アドラーフルークはサドラーズウェルズに遡るドイツ産の重厚な血脈で、産駒のイキートス、イトウはジャパンカップで掲示外と結果を出せていない。そもそも外国馬で馬券になったのは２００６年のウィジャボードの３着以来なく、状況的には厳しい。それでもここに賭けたいのはやはりキングジョージで後の凱旋門賞馬ブルーストッキングやブリーダーズカップターフを制するレベルスロマンスといった強豪を打ち破っている一点に集約される(絡みでいえばレベルスロマンスはドバイでリバティアイランドに快勝しており、前年のジャパンカップでのドウデュースとの関係性から、コンディションがまともだったら天皇賞は好勝負になっていたはず)。異常な強気の姿勢を見せる陣営＆オーナーに確かな不安は覚えるが、期待してみたい。